2022.06.27
~俳句紹介~ 寿政
3月
車椅子 集う山路は 梅見ごろ
ガンの身を たやすく過ごす 春一番
歓声の 聞こゆ施設や 梅匂ふ
春帽子 テープカットに 並び立つ
4月
野間馬の 放尿キラキラ 風光る
僧門に 小鳥のさわぐ 木の芽時
廃校に 伝言板や 桜満つ
パンの日や 色分けの朝 春日差し
5月
海峡の 潮騒を聞く バラの門
受診日を 書き込む朝や 梅の雨
車椅子 視線の先に 雲の峰
寿政
手が思うように動かなくなり始めたそうです。
今回も受診に合わせ、手書きで用意してくれました。
指のリハビリや認知症の予防のためにも、俳句は続けよう、
今は自由に出掛けることができないから、
元気だったころに見た風景、感じたこと、
病気になって見た風景、感じること、
車椅子から見える風景、感じること、
現在だけでなく、過去の経験や思い出からも創作している。
思い出すと楽しくなる、未来を見ると少し寂しくもなる、
でも、全部含めて俳句はやっぱり面白い!
と話してくれました。